マンガで読める『夢酔独言』

マンガで読める『夢酔独言』

勝海舟の父親・勝小吉の自伝『夢酔独言』がマンガで読めるブログです。

『夢酔独言』 百四十五話 海舟書屋

『夢酔独言』 百四十五話 海舟書屋

 

    嘉永三年(西暦1850)、自身の塾の生徒集めのため、佐久間象山を訪ねる麟太郎(28歳)。

 一方、夢酔(小吉)は鶯谷庵にて、最期の時を迎えます。

 

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『夢酔独言』 百四十四話 終わりと始まり

 『夢酔独言』    百四十四話    終わりと始まり

 

 

 嘉永元年(西暦1848)秋、蘭日辞書『ヅフ・ハルマ』の写本を完了した麟太郎。オランダ語の塾を始め、生徒集めに奔走します。

 一方、父親である夢酔(小吉)の体は、病により衰弱していき…。

 

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2019年10月に描いた絵

 2019年10月に、主にペン入れ練習として描いた絵です。随時更新。新しい絵が上に来ます。

 

 

 

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  Inktoder31番目のお題「熟した」。

 『夢酔独言』には柿は登場しませんが、季節柄。それにしても、柿を小さく描き過ぎました。江戸時代の品種だからかな?

 写真に写ってるモノ食べてる人って、たいがい斜め上を見ている気がします。

 

 

 

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 マンガ『夢酔独言』百四十三話の予告絵です。前回後出しになってしまったので、今回はネーム更新前に出しました。

 たたずむ麟太郎。 

 周りに落ちているのはお餅です。

 

 


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 30番目のお題「捕まえる」。

 蚊を捕まえ…ようとして逃げられた小吉。

 こういう、練習っぽいポーズを描くのも、たまには楽しいです。

 

 


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 29番目のお題「傷ついた」。

 はやおきはアクションシーンが好きなので、ほとばしる血の描写も大好きです。漫画には、ほんのちょっとしか描いてないですが。

 ポイントは、口元に垂れている鼻血です。荒く呼吸をしているから、息で血が前に飛び散ってるとこがリアルみなんです。

 

 


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  28番目のお題「乗る」。

『夢酔独言』で「乗る」といえば、馬。

 努めてアクティブにしました。

 しかし、出来上がってみると、馬の皮を被った猫になってしまった。

 

 

 

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  27番目のお題「コート」。

 「コート」というお題が来たので、「はいはい、コートね!」と合羽(かっぱ)を描きました。

 江戸時代には、一応起毛素材(毛皮かな?)の上着もありました。それすなわちコート。合羽は、このような襟の付いた服です。留め具の飾り部分がハート形ですが、こういうタイプのをどこかで見ました。丸型、渦巻き型がノーマルです。

 

 

 

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  26番目のお題「闇」。

 ただ周辺を黒く塗っただけですが、インクを食うという点で悪しき存在の小吉。

 この写ってる範囲内しか塗ってません。しかし、スキャンするとムラが酷い。

 

 


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  25番目のお題「おいしい」。

 はやおきは食事シーンが好きです。

 『夢酔独言』原作にも物を食べるくだりはいろいろありますが、家出中にひもじい思いをしながら食べてるご飯が、一番美味しそうでした。

 手ぇ洗ったりしてなさそうだから、汚そうだけど…。

 

 

 

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 24番目のお題「めまい」。

 1枚目は、亥の日講のエピソードで酒を13杯呑んだ小吉の図。ギリギリ上手っぽく見える描き込みで止めています。

 2枚目は、小吉二度目の家出で、小吉を迎えに行った精一郎さんが、帰りの道中気絶したくだりより。実際は、気絶した人をむやみにシバいてはいけません。

 

 


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  23番目のお題「太古」。

 縄文時代の小吉。縄文時代は全然太古じゃないですが、三葉虫時代の小吉とか描いてもしょうがないので…。

 遮光ゴーグル付けてる。口元のは、牙ピアスです。口を大きく見せる、当時の若者ファッション(実際は無いです)。

 2枚目はオマケ。わかりやすい原始の小吉。例の肩だしワンピースを着ています。手に持っている道具は、今考えると、鹿狩りに使わないやつかもしれません。

 素人なので、原始武器は投石システムが強いと思います。打ち所の悪さに期待。

 

 

 

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  22番目のお題「幽霊」。

 幽霊と言えば、『夢酔独言』で小吉は祈祷師に弟子入りして除霊をマスターしていましたね。後年雨を降らせたりもしてたし、何気に霊能力も強いのです。

 両手の指を組んでいるのは西洋っぽく感じますが、浮世絵などで見かけるお祈りや念力のポーズは、だいたいこれです。

 幽霊ゲストは、男谷家の用人の利平次さん。例の三角のやつに「シ」と書いてあるのは、どっかの浮世絵から取りました。これが一般的だったかどうかは不明です。

 

 

 

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 21番目のお題「宝」。

 「子宝」ってTREASUREに入るのかよ?と思いつつ、小吉の宝といえば、息子・麟太郎。麟太郎が江戸城に旅立つ朝に、勝家の小さい庭で記念撮影。的なイメージ。

 いつもはゲスいクセのある表情ばかりな小吉ですが、この時ばかりはパパの顔。

 なぜかものすごくインクが飛び散りました。今更だけど、はやおきはこのブログを始めてから、1回も修正液を使っていません。

 

 

 

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 永井青崖先生。小吉の息子・麟太郎の蘭学の師匠。

 百四十二話で、つじつま合わせに活躍してくれたお礼に描きました。

 目が死んでいるのは計算のうち。…ですが、実際はもうちょっと若々しいイメージです。

 

 


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 小林隼太さん。

 そういえば、一回もちゃんと描いたことなかった。

 男谷道場に途中から入って好き放題していたところ、病み上がりの小吉にボコボコに負かされて小吉を闇討ちしようとした人。

 神経質そうな顔立ち。生没年不詳ですが、イメージでは小吉と同世代ぐらい。でないと、小吉の態度がデカ過ぎる。

 

 


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  20番目のお題「踏む」。

 これも、和訳が合ってるか不安だなぁ。

 「踏む」といえば、マンガ『夢酔独言』四十一話にて、小林隼太さんを踏む病み上がりの小吉。

 ひとつの図に2人が組み合わさってる図は難しいのです。多少下手ですが大目に見てください。

 

 

 

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 19番目のお題「かける」

 Inktoberは英語圏発祥らしいのでお題も英語なんですが、にわかに和訳が怪しくなりました。「かける」がたすき掛けにかかっていなくても、怒らないでください。はやおきは英語が苦手なんです。

 たすき掛け姿の信。この日は時間に余裕があったので、丁寧に描けました。

 今気づいたけど、かんざし描くの忘れてる…。

 

 


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 18番目のお題「不適合」。

 表社会不適合者、勝小吉の図。裃(かみしも)で鼻ほじり&ベロ出し。良い人間は真似しちゃダメなポーズ。

 鮫小紋(ツブツブ模様)を描くのが面倒臭かったです。裃は上下セットだから、袴も鮫小紋かうわあああと思いました。

 

 


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 17番目のお題「オーナメント」。

 時代劇にオーナメントはいよいよ万事休すかもと思いきや、『夢酔独言』のクリスマス絵を描いたことがあるので、ノリノリで描きました。和風のオーナメントです。

 

 


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  16番目のお題「野生」。

 Inktoerでも基本『夢酔独言』絡みの絵を描くのですが、人間は野生動物ではないというジレンマ…。

 小吉は都会に生きる野生動物なんだ!という暴論で描きました。で、ワクが丸いのは、観察カメラのイメージです。構図の妙さで雑具合から目を逸らさせるシリーズ。

 ネームの百四十二話を更新した日で、16日があと15分で終わるって時に描きました。こういうこともあろうかと、下書きはあらかじめしてありました。

 

 

 

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  マンガ『夢酔独言』百四十二話の予告絵。

 本に、麟太郎と渋田利右衛門さん。

 こういうのって、百四十二話を公開する前に出すもんじゃないのか!?うわああああ!!…まぁいいか。次からそうします。

 

 

 

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 15番目のお題「伝説」。

 伝説の主人公、勝小吉。※個人の感想です。

 漫画では息子の麟太郎が主役で、しばらくちゃんとした小吉の顔を描いてなかったので、描きたかっただけとも言えます。

 

 


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  14番目のお題「生い茂った」。

 ここぞとばかりに山道。東海道のどこか。

 木の幹の具合が単調になってしまっているので、本番では気をつけます。

 道沿いの松の木は手入れされているから、一定の高さまで横枝が生えてないんだそうです。

 

 

 

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 13番目のお題「灰」。

 ということで、『夢酔独言』家出編の、護摩の灰(小吉が家で当初親切にしてもらったけど、仲良くなったところで身ぐるみはがして行った人達)の皆さんです。

 直前までネーム百四十二話(草稿)を描いていて、勢いでやっつけに描いたので全体的に荒いです。

 

 


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  12番目のお題「ドラゴン」。

 半月前に小学校以来でまともにドラゴンの絵を描いて、ドラゴンストックが0の状態で困りました。

 雨竜(あまりょう)のシルバーアクセサリー。こんなのがあったらいいなぁの図。何かの絵で、小吉に着けさせたいです。

 

 

 

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  11番目のお題「雪」。

 ズボンの柄が「雪輪(ゆきわ)」模様です。もはやお題に沿っているかすら怪しい…。

 ごくたまに、洋装も描きたくなります。よく知らないけど。ブーツが好き。履いたことないけど。

 安土桃山時代にスペイン辺りに渡り、一財産を築いた日本人の末裔が、幕末の開国云々に際して日本を訪れた的なファッション。

 帽子はあえて、イケてるとも言えないデザインです。海賊とか、ナポレオンが被ってるイメージの。

 

 

 

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 10番目のお題「パターン・模様・くり返し」。

 「模様」と来ればはやおき的には「和柄」ですが、それでは単純でつまらないので、小吉の顔をいっぱい並べました。

 表情が豊かなことでお馴染みの小吉ですが、一堂に会してみると、微妙な表情は同じに見えてしまうので、なるべくカブらないよう、苦心しました。

 またまた本調子ではなかったので、「YEAHHHHHHHH!!!!!」で無理くりテンションを上げています。

 

 


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 9番目のお題「ゆらゆら」。

 前日の絵はなんだか本調子でなかったので、ちゃんとめに描きました。

 創意工夫をするのが大好きなので、着物の中でゆらゆらしました。着物の模様は「立涌(たてわく)」、ゆらゆらと立ち昇る蜃気楼の和柄です。

 

 


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 8番目のお題「脆い」。

 ここに来て予想外の展開…!

 「Inktober」はもともと海外発祥のイベントだったんですが、日本語訳されたお題一覧表があったので、それを参考にしていたのです。ところが、参加2日目にしてお題一覧を見失うことに…。致し方なく、他の皆さんが描いているのを見て、お題を確認したのでした。

 「脆い」って難しい…。個人的には煎餅かじって歯が欠けるといったおちゃらけた絵が好きなんですが、真面目を装いました。

 

 


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  Twitterにて「Inktober」という、10月にインクで絵を描こうこというイベントがあります。一ヶ月分のお題も出してくれるそうなので(どっかに一覧表があります)、「うっひょー、これで当分題材に悩まなくていいぜ!」とはやおきも飛びついた次第です。

 1~6日まではいい加減な絵シリーズにかまけていたので、7日からの参戦です。

 7番目のお題は、「魔法にかけられて」。蛸になる魔法をかけられた小吉です。

 江戸時代には、お座敷芸としてのモノマネ指南書が出版されていました。そこで皆さん手拭いやら扇子で動物のマネに興じてるんですが、小道具ナシ顔芸の時点で、皆さん知能指数が著しく下がった顔になっているんですね。

 「モノマネのためなら人間辞める」の精神をリスペクトしました。

 …お題を強引に解釈している気もするけどまぁ良し。

 

 

 


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 いい加減な絵シリーズフィニッシュ、鶴ヘヤー。お正月に皆さん真似してください。髪を白くして鶴の形に結い、ミニチュアの松を飾るだけです。金色の扇を挿してもいいですね。
 ノンフィクションではとても出来ませんが、月代の剃ってるとこの髪を伸ばしてカラーにしたら、お洒落だと思うのです。赤とか、水色とか、ピンクとかに。

 …髪の毛描くの苦手だ…。

 

 

 


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 いい加減な絵シリーズその5、沢蟹マン。

 はやおきは蟹が好きです。メカっぽいフォルムが好き。

 蟹を描くのに飽きて、後半意識がもうろうとしました。

 何故服を着ていないのか?カニさんが着物の上を這い回ったら、カニさんの生活排水が付いてしまうからです。水生生物の汁って、微生物いっぱい居そう。

 いい加減な絵の時に手に持っている道具は何か?テキトウに描いたから、よく分かりません。カニ取り棒かな。

 

 

 


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 いい加減な絵シリーズ4。

 小吉の次女・順。

 まつ毛を描かないで女の子をかわいくするのが理想なんですが、これは…かわいい…のか…?何かグロくない…?

 髪型はフィクションなので、気にしないでください。皆が皆髪を結い上げてると、下ろした髪の人も描きたくなるんです。

 

 

 


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 いい加減な絵シリーズその3。小吉と、親戚の男谷兄弟。
 落書きの時はダンスでしたが、清書ではバンドを組んでもらいました。

 左から、小吉(ギター)、新太郎(ボーカル)、忠次郎(ドラム)です。

 『夢酔独言』の撮影スタッフに「稽古場で何流行ってんの?」とか撮影の合間に聞かれて、再現してるようす。

 こーゆう、物語に映らないところでのおフザケとかが好きです。彼らが生きてる人間だと思えます。

 

 

 


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 虎と島田虎之助さん。いい加減な絵シリーズその2。
 モノホンの虎はいろんな面で大変なので、トラ猫になりました。

 

 

 


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  ネームが全然出来ないので、「いい加減な絵」シリーズとして、その場の思い付きで描いた落書きを、ネームが出来た後に清書したものです。

 アクティブな小吉。ポーズに特に意味はありません。

 

 

 

『夢酔独言』 百四十三話 餅を乞う

 『夢酔独言』    百四十三話 餅を乞う

 

  弘化四年(西暦1847)、蘭日辞書『ヅフ・ハルマ』の写本を始めた麟太郎、25歳。年が明けますが、勝家には餅をこしらえる余裕がありません。

 そんな折、妻の養・家岡野家に餅をやると言われ、本所へ出掛ける麟太郎ですが…。

 

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『夢酔独言』 百四十二話 金と蘭書

『夢酔独言』 百四十二話 金と蘭書

 

  とある書物屋で、渋田利右衛門という函館の商人と知り合った麟太郎。二人は本について語り合いますが、麟太郎は貧乏暮らしで立ち読みばかり、片や渋田さんは、江戸に来ては珍本を買い集めているという…。

 そんなある日、渋田さんが麟太郎宅を訪ねます。

 

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2019年9月に描いた絵

 今まで、一ヶ月分の描いた絵で、特にペン入れした絵をブログにてまとめて公開してきましたが、「別に一ヶ月分溜まるまで取っとかなくてもいいじゃないか…」という思いに至ったので、描いたそのつど、更新していくことにしました。

 モノクロの絵の収納場所です。

 新しい絵が、上に来ます。

 

※翌月追記:ペン入れした絵23枚、しょーもない1ページ漫画2枚、シャーペン描き絵2枚の計27枚です。

 

 

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  『夢酔独言』百四十一話の予告絵です。

 麟太郎が通っていた本屋さん前にて。

 左から、佐久間象山先生、渋田利右衛門さん、麟太郎、本屋の店主嘉七さん、永井青崖先生。と、通りすがりの犬。

 こういう、当時の街角の図が好きです。

 この絵に映っている一人一人が物語の主要人物で、その後の日本をつくっていったのです。

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『夢酔独言』 百四十一話 渋田利右衛門

『夢酔独言』 百四十一話 渋田利右衛門

  

  弘化二年(西暦1845)、23歳で結婚した麟太郎は、翌年春、蘭学の師匠である永井青崖先生が住む赤坂へ引っ越します。しかし、収入のあてのない麟太郎は極貧生活を送ることに…。

 本を買う金も無い麟太郎は、本屋で立ち読みをする日々。そこへ、江戸で本を買い集めているという商人・渋田利右衛門が現れます。

 

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