はやおきのマイフェイバリット絵本『童謠妙々車』の口絵に登場するこれ。
あるいはこれ。
柱に穴を開けて菊形の車輪?をはめ込んだ装置。
『妙々車』の口絵はモチーフが「車」しばりなので、車には違いありません。最初は飾りか何かと思っていましたが、本編にもあったので、何らかの意味があるものだろうと思って調べました。
で、結論から言うと、これは「後生車」というもののようです。マニ車(仏教の装置で、車輪部分に経文や真言が記されており、右回転させると内容を唱えたのと同じ功徳が詰めるという有り難いもの)よろしく、念仏を唱えながら回すと、死者の供養になるものらしいです。読み方は「ごしょぐるま」。
他にも回し方とか効果は、そこの後生車によって違うみたいです。
『妙々車』では車輪は菊形ですが、実物の写真で菊形のは見られませんでした。当時(江戸時代)のトレンドだったのかも。
『童謠妙々車』の口絵の紹介記事でチラッと触れましたが、記事を書いてから一年経って名前をすっかり忘れてしまっていたので、どなたか「あの柱に刺さった車輪は何じゃい!?」という方の役に立つかもしれないと思い、記事にまとめました。
現代実存する後生車のそばには、たいてい使い方とかが解説されているようなので、困ることはないと思いますが…。
ついでに『童謠妙々車』の口絵もどれも素敵なので、よかったらご覧くださいませ。