マンガで読める『夢酔独言』

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勝海舟の父親・勝小吉の自伝『夢酔独言』がマンガで読めるブログです。

『夢酔独言』 八十九話 そんな手紙は書いてない

『夢酔独言』 八十九話 そんな手紙は書いてない

 

 甥っ子の正之助に悪知恵を書いた手紙を出したことがばれて、次兄・三郎右衛門さんを怒らせた小吉。兄弟の情に訴えますが、効き目がないようなので、攻めに転じます。

 三郎右衛門さんから、小吉は自分が書いた手紙を見せられます。これをどうにか偽筆に仕立て上げることに成功しますが、今度は、甥たちに命を狙われることに…。

 

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「兄が兄弟の手跡の真偽を見分ざることが出来ぬ故は、中々懸合は大役故に勤られぬ」といつてやつたら、兄が怒て、御用箱よりおれの手紙を出して、おれに、「貴様が書いた手跡だ。能(よく)見ろ」といつてなげ出した故、おれが取て燭台を出勢て(ださせて)、三度くり返して、大音に読で兄へかへして、「能(よく)に勢(せ)ました」といつたら、「なんと是でもかれこれいうか」といふから、おれがいふには、「そこが三郎右衛門は分からぬといふ者だ。…」

 

 絵付きで見ると、三郎右衛門さんがめっちゃかわいそうです。

 

 自分が手紙を書いた事実をもみ消したいがために、偽筆ということにして、さらに「そんなことも分からないなんて、お役目なんてできっこないんじゃないの?」と三郎右衛門さんをこき下ろす小吉。

 本物なんだから見分けられるはずがありません。三郎右衛門さんも周りの人も、素直なもんで小吉にだまされてしまいます。

 

 このあたり本当に小吉は悪賢くて、はめられる三郎右衛門さんや彦四郎さんはかわいそうなんですが、地位のある常識のある人達を、小吉が機転や口先でやっつけていくのは、不思議とスカッとします。

 

 ちなみにお兄ちゃん達が呼んでいる「左衛門太郎」という名前が小吉の本名で、「小吉」というのは通称です。

 

  そして大兄・彦四郎さんへ、偽筆だったという報告をさせ、小吉は三郎右衛門さんの家で待つことに。

 以降のくだりは、フィクション演出ですが、襖の向こうに刀に手を掛けた男たちがいるのは、原作通り。

 小吉は無事に帰ることができるのか!?

 

 

 

 九十話「兄に殺されかける」に続きます。 

 

musuidokugen.hatenablog.com

 

 

 

 

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