和柄コレクション 冬の模様
今日は冬至。ということで、冬の和柄の中でも、特に厳しい寒さをあらわす柄を紹介します。
・火の用心
冬場は空気が乾燥して、火事が起こりやすくなります。これは「火用心」の文字がオシャレにデザイン化されていておしゃれ。熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ。熊野三山独特のご神符です)はあらゆる災厄をふせいでくれるといわれ、それにあやかったモチーフになっています。気になる方はチェック↓
・ふくら雀(福良雀)
冬の寒さに毛を立たせ、丸くなっている雀をあらわします。かわいい。「福良雀」とも書き、縁起のいいモチーフです。
・笠に雪輪(江戸期友禅刺繍より)
古典模様から、雪輪と笠です。笠は、災いから身を隠す吉祥模様です。
・雪の結晶と雪輪
オリジナルの和柄です。雪の結晶や氷をイメージしました。しかしナチュラルに線がずれまくっている…。
・ネコヤナギ(猫柳)
冬の風物詩…ですが、古典和柄では見たことがありません。
・柴束(しばたば)
個人的に好きな模様です。火を焚く燃料の模様。外に保管していたのか、雪が積もったパターンも見かけます。黄色や青の柴束も、雪をあらわしていて、江戸時代の着物の模様から取りました。配色も原案どおりです。
・雪と氷小紋
これはそのまんま、雪と氷の小紋です。古典和柄で雪と言えば雪輪で、雪の結晶や氷はあまり描かれません。
・雪の字に雪
たいへん見づらいですが、「雪」の字に雪の結晶をまとわせています。
・雪中の筍
タケノコは初夏の季語ですが、モノクロの模様が、雪の中の竹林を思い起こさせます。
「雪中の筍」という故事があって、中国三時代に、母親のために冬の竹林でタケノコを手に入れたというお話なんですが、つまり、すげームチャ振りに答えてすごいね、ということです。ちなみにこの時タケノコを取りに行った人は孟宗さんといい、孟宗竹の名前の由来になりました。
・南天
「難を転ずる」でおなじみ、南天模様です。
難点と言えば、お正月飾りだったり、赤飯についているイメージですが、緑と赤のクリスマスカラーなので、ツリー替わりのインテリアにいかがでしょうか。お正月もそのまま使えて経済的!
…というのは冗談ですが、南天の実の部分はそれだけでツリーみたいな形をしていて、実が取れた後も、ドライフラワーとして楽しめるんですよ。
・雪芝(ゆきしば)
古典模様より。雪が降り積もった芝生をあらわします。そのものを描かないで、カーブだけで芝をイメージさせる、秀逸な和柄です。
・輪違いに炭
燃料の和柄。切った炭を並べただけの模様ですが、ポコポコしていてかわいらしいです。
・暦文(こよみもん)
年末といえば、カレンダーが気になる季節。蕎麦猪口などで、びっしりこんな模様が描かれているものがあります。暦文と呼ばれています。