マンガで読める『夢酔独言』

マンガで読める『夢酔独言』

勝海舟の父親・勝小吉の自伝『夢酔独言』がマンガで読めるブログです。

『夢酔独言』 百二十三話 最後の喧嘩

『夢酔独言』 百二十三話 最後の喧嘩

 

 大川丈助騒動の翌年、夢酔(小吉)38歳。ケンカのし過ぎ、吉原へ行き過ぎで隠居に追い込まれた小吉でしたが、晴れて隠居して、ケンカし放題、吉原行き放題です。

 暇を持て余していた小吉は、島田虎之助の勧めで、香取・鹿島神宮詣りに出掛けます。

 その後、島田さんの兄・金十郎さんが九州か江戸へやって来ます。地元で暴れ者だったという金十郎さんを、小吉はケンカに誘いますが…。

 

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 すっかり、小吉の指導係になっている島田虎之助さん。ニート全開で暇を持て余し、遊び暮らす小吉に香取・鹿島詣でを勧めます。

 マンガではざっくり「武神を祭っている」と言っていますが、香取神宮のご祭神が 経津主神(ふつぬしのかみ)、鹿島神宮のご祭神が武甕槌神(たけみかずちのかみ)です。

 

 することがないから毎日毎日観音・吉原と遊び所で居た。

 島田虎之助が「香取・鹿島詣でをしなされ」と言うから、四月頭に松平内記の家中・松浦勘次を供に連れて、下総(千葉・茨城辺り)からあちこち歩いた。道々他流試合をしながら行った。かつて居候どもを多く世話しては送り出した故、それが徳になって、路銀も使わずにあちこちを見た。

 銚子にて脚気で足が痛んだから、勘次を上総・房州の約束していた所で別れて、おれは銚子の広やか舟で寝ながら江戸へ帰った。

 それからは毎日毎日浄瑠璃を聞いて、浅草から下谷辺りを歩いて楽しんでいたが、五月の末か六月頃、九州より虎之助の兄弟が来た。おれは虎の所へ行き来し、兄弟たちを世話しては、江戸を見せて歩いた。

 虎の兄の金十郎という男は、万事おれ次第になっているから、たいがいおれの家に泊めていた。

 ある日、吉原へ俄(にわか)を見に行った晩、馬道で喧嘩をして見せたら、金十郎は怖がった。金十郎は国(九州)では暴れ者だと聞いていたが、江戸へ来てはつまらぬ男であった。

 八月末に、兄弟が九州へ帰るから、川崎まで送って別れた。

※原作よりはやおき訳で引用

 

 原作の該当箇所は以上です。

  マンガでは、途中で小林隼太(三十九話~四十二話参照・剣術の試合で負けたのを恨んで、小吉を闇討ちにしようとしたヤバい人)の話題が挟まれますが、これは小吉が30歳頃のくだりで出てきます。

 

 (小林隼太は)とうとう七、八両借り倒して、三州(愛知県辺り)へ行きおったが、三州でどうにか人間になったということだ。おれが銚子へ行った時、向島の兼という男に聞いた。

 

 それから急に激しめの喧嘩シーンがありますが、私がアクションシーン描きたかっただけです。小吉がケンカをする描写があるのは、これで最後です。

 

 一方、偉い人達に、小吉(=夢酔=左衛門太郎)の無断上坂(大阪に行ったこと)が発覚したようです。

 

 

 

 百二十四話「他行留」に続きます。息子・麟太郎サイドのお話です。白井亨(しらいとおる)が登場します。

 

musuidokugen.hatenablog.com

 

 

 

 

小林隼太さんのエピソードはこちら↓

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