時代劇マンガの描き方 男女の着物
『夢酔独言』のマンガをすでに約1300ページ描いている私・はやおきですが、いわゆる「時代劇マンガの描き方」というのを勉強したことがありません。今年の夏に一念発起それ系の参考書を買いましたが、袋に入れたまま、放置していました。
しかし、いよいよマンガも完結し、清書を始めなければ2023年の勝海舟生誕200周年に間に合いません。
そこで…。私が「時代劇マンガの描き方」を勉強し、同じく時代劇マンガを描きたい皆様にレクチャーします!
なぜレクチャーまでするのかと言うと、人に教えるには、それ以上に自分が理解できていることが必要だから!こいつはメチャ理解できるぞやっほー!ということです。
第一回は「男女の着物」!
一冊の本ちょろっと見るだけでもだいぶ要素があったので、袴とか羽織とか帯とかもやりたかったんですが、今回はざっくり「着物」について解説します。
※ただし、半分自分のための解説なので、「江戸時代の着物」の解説となっています。明治中期以降の着物を描きたい方は注意です!
・基本形
男女ともに帯の位置は低く!
男の着物のポイントは、帯が腰の上でなく、腰あたりということです。思ってるよりちょっと下めの方が江戸っぽい。
あと、洋服とは袖部分の柄の出方が違うのも注意。
江戸時代は、女の人も今より帯低めなイメージ。襟もめっちゃ開いてる。
・着物の構造
袖の付け位置は、洋服よりも腕側へ下がる。
襟が身頃に対してナナメに付いているから、ストライプが並行にならない。
肩の位置に縫い目はこない。
今回本を見てはじめて分かったのは、前のあわせが、腰の真横あたりまであるということ。前から合わせめが見えないくらい。
参考資料↓
写真だと「確かに!」と思いますが、絵だと「う、うぅん?(微妙…)」となります。
・袖
袖の描き方は前々から怪しかったので、頑張って理解しようとしました。何回も描いていけば、そのうち習得できるはず。写真見て思ったんですが、リアルタイムの着物は図解よりハリ(厚み?)があります。なので、着られてる感が結構ある。
全部あいているタイプの袖↓
・襟
女性の襟の開き具合↓
襟はだいたいこんな感じ。女性の襟元は現代よりずっと開いてます。男性の襟は肩でなく、首に沿うように。逆に女は沿わさずに、ふわっと立ててる感じです。襟の幅は思ったよりずっと太いです。肩幅の半分ぐらいあるんじゃないの?と思うぐらい。
・その他―襷掛け、尻っぱしょり
タスキ掛けたときの袖は、ずっとバツの方で描いてました。裾のはしょり方も、今日覚えました。
今回は、ここまで。
これで、今後のマンガ『夢酔独言』も、よりいい感じになるはず!
袴とか羽織、刀の差し方、日本髪も、あらためて勉強する所存です。
参考文献:『着物の描き方』 摩耶薫子 ホビージャパン
『新版 写真で見る幕末・明治』 小沢健志 世界文化社
『童謡 妙々車』 柳下亭種員作 国貞画
モデル:小吉と信