『夢酔独言』 三十九話 小男大男
小吉18歳、信州から江戸へ帰ってきました。平山行蔵先生のところへ入り浸っては、他流試合に励みます。
そんな時、小林隼太という大男が現れます。
このあたりになるとようやく字が読める感じになるのですが、筆圧のアレか経年劣化か、字が薄い…。
前半のくだりは、『平子龍先生遺事』です。小吉は平山行蔵先生に家出の時の話を一通り話していますが、大筋は同じなのですが、出来事の順番が入れ替わっていたり、細かい数字や名前が違っていたりします。マンガにある通り、『平子龍先生遺事』では、崖から落ちるくだりが省かれています。他にも米屋で殴られた話は省き、『夢酔独言』には無い酒匂川を泳いで渡る話が加わっていたり、平山先生に、ちょっと見栄を張って話したんじゃないか?と思えます。
誠に足下は大丈夫なり。肝がすわり宜しき者なり。とてもの事に学問を致し候はゞなほゝゝ宜しかるべし。されど嫌ひとあれば是非なし。
先生、もっと小吉に熱心に勉強を勧めてほしかった…。
先生が兜を切るシーンで、先生は横に切ってるのに切った跡は縦になっていますが、気にしないでください。どっちかを直す予定です。
後半の、「(平山)先生も大男が嫌い」というのも、『平子龍先生遺事』に書かれたくだりを元にしています。大男は「胆が届かぬ」からとか…。
新登場の小林隼太は、年齢も背格好も不明ですが、小吉と対比させるために、大男になってもらいました。
四十話に続きます。