マンガで読める『夢酔独言』

マンガで読める『夢酔独言』

勝海舟の父親・勝小吉の自伝『夢酔独言』がマンガで読めるブログです。

和柄コレクション 紅葉・銀杏

今週のお題「紅葉」

 

 紅葉模様は、秋の模様です。和柄では、モミジとイチョウが2トップです。

 四季を表す和柄で、世に溢れかえっているので、逆に自分好みのこれというものはあまりないのですが、そのなかでいつくつか素敵で変わっているものを紹介します。f:id:hayaoki6:20181111142041j:image

明治期型染木綿 紅葉に文箱と扇・小菊散らし

 

 

 紅葉がメインの古布で、持っているのはこれぐらいです。「学問の秋」「芸術の秋」という認識が当時あったか不明ですが、紅葉は、文化系のモチーフと組み合わされることがけっこうあります。

 藍の型染布は地藍(ベースが藍)が多いのですが、これは地白(ベースが白)です。紅葉の輪郭あたりは絞りのようですが、これも型染です。


f:id:hayaoki6:20181111142037j:image

江戸期 木綿更紗 銀杏、紅葉、どんぐり、桜模様

 江戸時代の、国産の木綿更紗です。

 桜が入っているので厳密には紅葉オンリーではありませんが、イチョウ、ドングリと、秋の模様になっています。

 更紗というのは、ざっくり多色刷りの木綿のことなんですが、当時から、ヨーロッパやインド産のものが人気で、主流でした。江戸期の国産更紗は滅多にありませんが、このタイプのものはいろいろあって、千代紙みたいで素朴でかわいいです。

 

f:id:hayaoki6:20181111124101j:image

江戸着物より 陰陽紅葉散らし(消しゴムはんこ

 原案はもっといい感じなんですが、白抜きの紅葉がほぼ見えてなくて残念。

 小男鹿(さおしか・徳島銘菓)のパッケージみたいな雰囲気。

http://www.saoshika.co.jp/

 

 


f:id:hayaoki6:20181111124112j:image

紅葉に扇の吹き寄せ(消しゴムはんこ

 これも、もとは古伊万里の模様だったはず。

 昔は、こんな破れた扇も、デザインとして取り入れられていました。イチョウに見立てても良しです。

 


f:id:hayaoki6:20181111124050j:image

江戸着物より 陰紅葉(消しゴムはんこ

 

 色がついているものを黒にするのも、オシャレです。


f:id:hayaoki6:20181111124124j:image
銀杏(消しゴムはんこ

 和柄というより、写実的なイチョウ

 


f:id:hayaoki6:20181111124104j:image
迷彩銀杏(消しゴムはんこ

 

 上のイチョウと同じ判で、色調を変えたものです。


f:id:hayaoki6:20181111124057j:image
江戸着物より 友禅 銀杏にほん(消しゴムはんこ

 

 元禄時代の小袖より。線描きと、カラーと、鹿子ドットが入り乱れててオシャレ。


f:id:hayaoki6:20181111124118j:image
江戸着物より 分銅銀杏(消しゴムはんこ

 原案は、これぞ江戸!という感じの、どこかの浮世絵に描かれた模様。イチョウを抱き合わせて分銅模様に仕立て、陰陽交互に配置しています。

 これを作った当時、どの資料から参照したか、記録しなかったのが悔やまれます。

 

 

 

 消しゴムはんこでいろいろ模様は作ったのですが、何にせよ使い道がなく、今ならデジタルでもっといい感じに作れる人もいるだろうに、と思います。