マンガで読める『夢酔独言』

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勝海舟の父親・勝小吉の自伝『夢酔独言』がマンガで読めるブログです。

『夢酔独言』 三十二話 これだけは聞けない

『夢酔独言』  三十二話   これだけは聞けない

 

 17歳になった小吉、四谷伊賀町に住む武辺者・平山行蔵先生に会いに行きます。滅多に人に会わないという、平山先生に会うための小吉の秘策とは…。

 ※このお話は、時系列的には前回(三十一話)の続きですが、内容は全編『平子龍先生遺事』になっています。

 

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 前回の最後、小吉はばっちり拵え(こしらえ)た刀を持って行きましたが、拵えはまだで、平山先生に言葉をもらってから、拵えをしたかもしれません。

 

 「○○俵○扶持」というのは、よく出てくる表現なのですが、まだちゃんと理解できていないので、漫画中では解説していません。ざっくり以下のような認識です。

 俵・・・米俵で換算した収入(現金支給)

 扶持・・本人を含めて何人養っているかと、その人数分の収入(お米で支給)

平山先生の場合、米30俵分の現金収入があり、平山先生と鋭次郎の二人を養っているため、2人分のお米の配給がある、という具合です。

 

 前回、本所に住んでいる小吉が四谷を「近所」と言っていましたが、東京23区図を見てみると、全然遠いですね。ただ、当時はなんでも人力ですから、今で言えばバス移動でちょっと遠い、くらいの認識だったと思います。

 

 小吉は17、8歳の時この平山行蔵先生を足繁く訪ねていますが、朝来てひたすら話を聞いて、夜中に帰るって、今では考えられないくらいじっくりした時間の使い方です。二十八話の原作冒頭でも「一日いろいろのはなしをしていたが」とありますし、息子の勝海舟も、知り合いの人と一日話した、と言っています。

 …種々咄の間に、足下は学向は好み候やとの尋に、拙者学問一向嫌ひにて、読み候事これなき由候へば、それは悪しゝ。学問は英雄の下地なるに、これより心懸け候へとの事故、予が答に、これまで親兄弟共度々進め入り候へども致さず候。余儀なく少々始めし事あるが、兎角気分に障り候由。尊師の仰故仕りたく候へども、右の通り故に、此儀ばかりは承知仕らざる由答へければ、それならばそれにして置き候へ。

 ※赤字が小吉、青字が平山先生のセリフです。

 尊敬する先生の勧めでも、勉強だけはしたくない小吉。平山先生も、けっこうあっさり引き下がってます。

 

三十三話に続きます。

musuidokugen.hatenablog.com

 

 

 

 

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