マンガ『夢酔独言』(清書ヴァージョン)の一話目と、二~十話がここから読めます。
享和二年(西暦1802)の男谷亀松(小吉の幼名)誕生~文化十年(西暦1813)、勝小吉12歳までのエピソードです。
漫画を読まなくても内容がだいたい分かる、短いあらすじ付きです。
・一話 「檻の中の父親」
慶応四年(西暦1868)三月、江戸城無血開城の交渉に挑む勝海舟。その46年前の文政五年(西暦1822)、海舟の父親・勝小吉は妊娠中の妻から引き離され、檻に入れられていた。
悪行三昧で読み書きもできない小吉は、いかにして自伝『夢酔独言』を書くに至ったのか?
・二話 「古傷のゆえん」(男谷亀松5歳)
父・男谷平蔵の妾の子として生まれた亀松(後の小吉)は男谷の家に引き取られ、5歳になった。
近所の子供との凧ゲンカの末、相手にケガをさせてしまった小吉。一部始終を見て怒った平蔵は…。
・三話 「勝家に養子入り」(男谷亀松→勝小吉7歳頃)
7歳になった亀松は、男谷家から勝家へ、急の婿養子に入ることになった。しかし急養子は、元服しないと資格がない。そこで組頭(くみがしら)達との面会で、亀松は17歳のふりをすることに…。
・四話 「初めての切腹」(勝小吉7歳頃)
勝家に養子入りし、通称「小吉」となった亀松。凧喧嘩が元で、近所の子供らとケンカになる。劣勢になり、小吉は腹を切ろうとするが…。
・五話 「百物語」(勝小吉8歳)
小吉、8歳。深川から本所へ引っ越すことになり、家を建てる間、一家は駿河台の屋敷に仮住まいをする。
夏のある夜、皆で集まって百物語をして、隣の原っぱに肝試しに行くことに。小吉は一番最後に出掛けて行くが…。
・六話 「弟・鉄朔」(勝小吉9歳)
小吉9歳。近所の子供同士のケンカが発展して、8人対4,50人の大騒動に。
小吉の二歳年下の弟・鉄朔が登場する唯一のエピソード。
・七話 「男谷の悪戯子」(勝小吉9歳)
9歳の時、柔術の先生に弟子入りする小吉。道場でいたずらばかりして皆から嫌われ、しょっちゅういじめられるはめに。
冬になり、寒稽古のお弁当に、小吉はまんじゅうを持って行くが、相弟子達に天井に吊るされてしまい…。
・八話 「I want to ride my horse.」(勝小吉10歳)
10歳の夏、乗馬を始めた小吉。熱中して、自分の馬まで買ってもらう。
借馬引きの藤助から、上方(かみがた)の話を聞く小吉。そこへ行ってみたいと思い、一人で馬を走らせるが…。
・九話 「頭の息子」(勝小吉11歳)
11歳の小吉が弟子入りした剣術道場には、いつも意地悪を言ってくる先輩がいた。相手が頭(かしら)の息子であるため小吉も我慢していたが、とうとう堪忍袋の緒を切らし…。
・十話 「小吉、塾へ行く」(勝小吉12歳)
12歳にもなるのに、自分の名前も書けない小吉。信州への赴任から帰って来た兄・男谷彦四郎に、学問を習いに行かされることに。学問が大嫌いな小吉は、毎日毎日隣の馬場へサボりに行くが…。
- ・一話 「檻の中の父親」
- ・二話 「古傷のゆえん」(男谷亀松5歳)
- ・三話 「勝家に養子入り」(男谷亀松→勝小吉7歳頃)
- ・四話 「初めての切腹」(勝小吉7歳頃)
- ・五話 「百物語」(勝小吉8歳)
- ・六話 「弟・鉄朔」(勝小吉9歳)
- ・七話 「男谷の悪戯子」(勝小吉9歳)
- ・八話 「I want to ride my horse.」(勝小吉10歳)
- ・九話 「頭の息子」(勝小吉11歳)
- ・十話 「小吉、塾へ行く」(勝小吉12歳)
十一話からは、14歳の小吉が上方(かみがた=京都方面)を目指して一人旅をする「家出編」です。
江戸時代の子供の一人旅ですから、案の定苦難がいっぱいです。身ぐるみはがされて無一文になって物乞いをしたり、病気になったり、崖から落ちたり、漁師さんちでアルバイトしたり…。
乞うご期待!
家出編全体の目次はこちら↓