和柄コレクション 正月模様の和更紗・型染・古伊万里
明けましておめでとうございます。新年一発目の記事は、「正月模様」です。
・和更紗、羽子板に衝羽根と鞠
お正月にふさわしい、華やかな和更紗です。
更紗とはもともとヨーロッパ、インドなどから輸入されていた多色刷りの木綿で、それを模して作ったのが和更紗です。堺更紗、鍋島更紗などがメジャーですが、こういう紅地に白抜きで模様が刷られているのは、最も古いタイプです。個人的にめっちゃ好き。
この模様に限らず、たいがい反物の模様は型染といって、一定幅の模様の繰り返しです。型の上から染めるわけですが、型が全部どこかでつながっていないとばらばらになるので、どうしても模様が途切れた部分があったり、反対に関係ない線が入ったりしてしまいます。
この和更紗は、白くつながった部分が出来てしまうタイプですが、衝羽根を散らすことによって、デザイン上の弱点をカバーしています。
・小紋、羽子板と衝羽根
こちらは小紋。点描で模様をあらわします。
玩具の模様ですがクール。
羽子板に描かれている模様は、麻の葉です。植物の麻は成長が早いことと、どこまでもつながっていくデザインをかけて、子供の成長を願う和柄です。
・型染、羽子板と衝羽根、鞠
これは模様が途切れ途切れになるタイプ。
お正月模様は、羽子板と衝羽根、鞠が定番のようです。
・鳴海紺型、羽子板と衝羽根、鞠
鳴海絞りといえば、愛知県の特産品です。絞りはひとつの点にすら、大変な手間がかかります。それが型なら、一度に模様を刷れる!この鳴海紺型(なるみこんがた)は、鳴海絞がイケイケ全盛期だった時に、鳴海絞り量産のため、開発されました。
絞り風を演出していますが、型染です。
鞠の中に衝羽根を入れているのがオシャレ。
・おまけ:古伊万里?めでた尽くし
真贋が分からないので器にはあんまり手を出さないのですが、これは模様だけでもステキ!
しめ縄飾り、羽子板と衝羽根、鏡餅、破魔弓、「壽」の字、盃、七宝が描かれています。中央の絵柄は鯉の滝登り。
裏も松竹梅で、めでた尽くし!
意識してお正月模様を集めていたわけではないのですが、目に入るとつい惹かれてしまいます。なんたって衝羽根(つくばね)がめちゃめちゃかわいい。
今回調べて初めて知ったのですが、「ツクバネソウ」という、実が衝羽根そっくりの植物があるらしいです。 つくばね - Google 検索