和柄コレクション 桜の和柄 いろいろな種類と組み合わせのパターン
春の和柄の代表格、桜。単体でも、他のモチーフと組み合わせても使われる万能選手です。
この記事では、桜単体の形いろいろと、他のモチーフとの組み合わせの例を、主に古典和柄の再現で紹介します。
●単体
・古伊万里に使われる古典的な桜の形
ハート形の5枚の花弁が付いて、花芯と雄しべが描かれているパターン。
葉っぱのフチはギザギザしていません。
・輪郭を白抜きした桜
時代物の櫛の図案より。茎もちょっとだけ描かれている。正面、斜め、横から見たパターン。
・桜鉢と霞
「梅鉢(うめばち)」という模様がありますが、桜バージョンです。点々が霞。
・陰桜
桜の花を黒く表したパターン。浮世絵の中に登場する着物の柄によく使われています。
・明治時代の友禅の桜
明治時代に入り、より複雑な表現が可能になって、写実的な桜が登場しました。
桜の花色を際立たせるため、地色は紺や灰色、葉は墨色で表現しています。これは花がピンクですが、オレンジもよく使われました。
・葉桜
オリジナルの和柄ですが、葉の表現は明治時代の友禅を元にしています。
・桜の咲き様
束になって咲く桜の様子。
●組み合わせ
・桜と桜独楽
和紙で桜の形を作り、千代紙や縮緬を貼った玩具の一種・桜独楽です。
分かりにくいですが、白で桜も散らしています。
・桜と短冊
その昔、花見をしながら和歌を詠んだ風習から生まれた和柄。
幾何学的な短冊のモチーフは、模様のアクセントにもなります。
・桜に琴柱
ひょろっとして虫みたいなのが、琴柱(ことじ)です。琴柱は、琴の弦を支える道具で、琴そのものを暗示します。
実際の古布から再現した和柄です。
・桜に轡
轡(くつわ)は馬の暗示。
桜と馬の組み合わせは、古典和柄では定番の組み合わせです。
・桜と鰹
桜と鰹で、初鰹を表します。
…ただ、こんな風に並べんでもよかったんでは…と反省してます。使い道がない。
・オマケ、桜と桜貝
オリジナルの和柄。名前つながり。
桜と貝の組み合わせは、実際にあったような気がします。春の風物詩、潮干狩りのイメージ。
実際の古典和柄の特集は、こちらから。
江戸時代の和綴じ本、古伊万里のこんにゃく印判、明治時代前後の型染木綿など。