マンガ『夢酔独言』の七十六~百話までが、ここから読めます。
小吉30~37歳、息子・麟太郎が9~16歳の頃のエピソードです。
小吉が不倫したり、地主の世話をして無一文になったり、10年ぶりに会った二番目の兄と揉めて殺されかけたり、吉原で大ゲンカしたり、詐欺師を騙し返したり、檻に入れられそうになって隠居するまでのお話です。
各話、各シリーズあらすじ付き。麟太郎(後の勝海舟)の話には★を付けました。
・七十六話 女房の乱心
とある武士の妻に惚れて困っていた小吉に、妻・信は「その女をもらってやるが、向うの挨拶が悪いと私が死んででももらう」と言う。そんな信に短刀を渡して、自分は遊びに出掛ける小吉だが…。
・七十七話 利平の死
小吉の実家・男谷家の用人の利平次。隠居したが行き場をなくした利平次を、小吉は引取ることに。しかし、小吉には利平次を養う余裕はない。
●岡野孫一郎シリーズ(七十八~八十話)
道楽者の地主・岡野孫一郎を、引っ越して来たばかりで事情を知らない小吉が世話をするエピソード。金の工面から、当主を隠居させ後の孫一郎の家督相続、嫁取り、御番入まで世話をする。
・七十八話 四文の銭も無い
・七十九話 地主のふしだら
・八十話 岡野家の世話
・八十一話 麟太郎と博奕と飢饉★
勝海舟の12歳頃のエピソード。博奕嫌いな父親と、飢饉の時の過ごし方。
・八十二話 掛捨て御免
金欠で困る小吉に、縄張りの仲間たちが金を工面する。その金を元に、小吉は道具市での商売を再開する。
・八十三話 道具市の小吉
道具市での、小吉流金儲け術。儲けの半分は、商人にくれてやるつもりで。
・八十四話 剣術道場の小吉
剣術道場でも皆の世話役に回る小吉の、自慢話。
・八十五話 江戸の町は火事が多い★
勝海舟が長崎に居た時の火事の話と、小吉の世話のうまくいかない例。
●松坂三郎右衛門シリーズ(八十六~九十話)
金の貸し借りでもめて絶交して以来、10年ぶりに交流を始めた二番目の兄・松坂三郎右衛門と小吉。初めは仲直りしていたものの、三郎右衛門の三男・正之助に小吉が入れ知恵をしたことで、ふたたび険悪な仲に。最終的に小吉は口八丁で切り抜けようとするが、危うく甥っ子たちに切り殺されそうになる。小吉35歳頃のエピソード。
・八十六話 二番目の兄
・八十七話 悪知恵
・八十八話 兄弟の情が薄いじゃないか
・八十九話 そんな手紙は書いてない
・九十話 兄に殺されかける
●吉原仮宅での大喧嘩シリーズ(九十一~九十三話)
小吉が36歳の時、大火で吉原が焼失し、仮宅が出来た。佐野槌屋という店で小吉は銭座の息子とケンカをし、息子を二階から投げ落とす。それを発端とし、小吉は30人相手に刀を振るうことになる。
・九十一話 その名を知らぬ者はない
・九十二話 怖くって名も呼べぬ
・九十三話 直に戻って来おるぜ
●品用師シリーズ(九十四~九十五話)
寺の貸金の仲介をするふりをして金を騙し取る「品用師(ひんようし)」。品用師に友達が金を取られたと知った小吉は、金を取り返すため、品用師を騙すことにする。
・九十四話 品用師
・九十五話 小吉、詐欺師を騙す
・九十六話 麟太郎、将軍の側近になる★
かつて江戸城に上がり、将軍の孫・初之丞様のお相手をしていた麟太郎。その初之丞様に、将軍後継の可能性が浮上し、小吉は色めき立つ。
・九十七話 雷門で侍を切る
浅草市に出掛けた小吉は侍からちょっかいを出され、刀を抜く。
●二度目の檻に入れられそうになるシリーズ(九十八~百話)
小吉36歳。弟の素行の悪さに堪忍袋の緒が切れた兄・彦四郎は、小吉を下りに入れようと夜中に呼び出す。「改心しろ」との兄嫁や甥の男谷精一郎の説得に耳を貸さない小吉、「食を断って死ぬ」と強情を張る。
・九十八話 二度と生きては帰るまい
・九十九話 長生きすると息子が困る
・百話 地獄の淵から舞い戻ったぜ
- ・七十六話 女房の乱心
- ・七十七話 利平の死
- ●岡野孫一郎シリーズ(七十八~八十話)
- ●松坂三郎右衛門シリーズ(八十六~九十話)
- ●吉原仮宅での大喧嘩シリーズ(九十一~九十三話)
- ●品用師シリーズ(九十四~九十五話)
- ●二度目の檻に入れられそうになるシリーズ(九十八~百話)
百一~百七話の「隠居編」は、小吉37歳の、隠居してからの気楽な日々のエピソードです。息子・麟太郎(後の勝海舟)の出世の道が断たれて暴れたり、息子の剣術の師匠・島田虎之助に会って強制接待をします。
百一話「小吉の乱心」はこちらから。